火星 2018/05/11(UTC)

 

 

by M.Murakami

雨をもたらした寒気が抜けて晴天となりました。風は弱く穏やかで、終わる頃には南西の低空に細い月が昇って来ました。

少し気温は低めですが、シーイングはまずまずです。視直径はどんどん大きくなっており模様がだいぶ写るようになりました。

今回は、およそ20分ごとの撮影の、4つのシリーズを取り上げます。火星面経度で5度ずつ左に回っています。

このあたりの火星面が、これまでの大黄雲の発生頻度が高い地域です。

 

右肩に、相当する火星図と地名を示しました。SPH/C (South Polar Hood/Cap) の他はラテン語読みです。

時計回りに、Syrtis Mj : シュルティス・マイヨル (大シュルティス)、Hellas : ヘッラス (深さ4000mの大盆地です)、SPH/C : 南極雲/冠、

、Noachis : ノアキス、Deucalionis R : デウカリオヌス・レギオ、Margaritifer S : マルガリティフェル・シヌス

、S Meridiani : シヌス・メリディアニ (子午線湾・アリュンの爪)、そこから、左に延びる細い暗部は、S Sabaeus : シヌス・サバエウス(サバ人の湾)、

その下の明るい部分は、砂漠地帯のArabia : アラビアあたりの地名で、Moab, Eden : モアブ、エデン等です。

 

各種フィルターで撮影した単色画像を合成しています。像は2倍に拡大してあります。