火星 2018/07/19(UTC)

 

by H.Asai

遅くなりましたが、7月19日、21日の火星画像です。 19日は、雲が流れて、風の中での撮影で、いい条件ではありませんでしたが、 撮影を試みました。ASI290MMでのLRGB画像です。 K氏の撮影の24分後のものです。 カラーカメラのASI290MCとの同時撮影は難しいので、まだ試みていません。

撮影は、今までVixenの2xのバローを使用していたのですが、 K氏と同じメーカーのTelevueの2.5x Powermateに変更しております。 このバローレンズは、非セントリック系なので、バローレンズの後ろに、 フリップミラーやフィルターを入れても惑星像の大きさが大きくならないタイプです。

また、焦点の微調整は、今まではヘリコイドでしたが、MeadeのSCT用フォーカサーに変更しております。 蓼科で作成したトライバーティノフで焦点合わせを試みましたが、あまりよくわかりませんでした。

SCTの筒内気流を抑えるために、F氏に工作いただいた、TECでの鏡筒底部冷却装置も使用しております。 上記の効果が効いているのか、同じシーイングでは、今までよりも良い画像が得られているような気がします。

ここのところ、夜は雲が出てすっきり晴れないので、昨晩は撮影できませんでした。

---MM氏のコメント---

火星画像、拝見してます。 本日は火星の入信画像が少なく、猛暑も一段落で、少し余裕が出来ました。

筒内気流の冷却抑制効果で、画像が良くなっていると思います。
19日の画像では、南極冠内部の左半分の陰りが判ります。K氏の画像と比べてください。 RGB合成時の色彩ですが、青が強く思いました。

CMOS素子の特徴と思いますが、同じヒストグラム値で撮影したものをそのまま合成すると青味が強くなるのを、私も感じています。
私はステライメージで、RGB合成をしたあとて、「階調」ダブの、カラー補正をして、青を-40、緑を-20位下げています。
その後に、トーンカーブ調整をして、Lab色調補正をかけます。Lab色調補正ではYellowの調整があり、効果的に思います。

今回戴いた火星画像を、上記の方法で弄くってみましたので、添付してあります。

右のK氏のカラーカムでのものは弄くっていません。 K氏は北縁の明るさを白く出そうと、調整しているものと思われます。

RGB合成像の色調は、このところ弄くっていて、ステライメージで、かなり自由に変えられるように思います。
個人差は大きいのですが、眼視観測で感じられる色調にするのがベストだと思います。

私は、このところの火星の色は、クリーム色に少しピンク色を混ぜて明るくしたようだと感じています。

望遠鏡への撮影機材のセッティングが、どの様になっているのかが判りませんが、
フィリップミラーで対象を確認しているようなら、撮影前にしばらく眼視観測をしては如何でしょう・・。