火星 2020/06/08 (UTC)

 

 

by M.Murakami

梅雨入り前の晴天となって、前回同様に木星に次いで火星の撮影に入った。シーイングは6-7/10、透明度は3/5であった。
この日は早めに始められて、20分インターバルを採って、ω=5°間隔で、3セット撮影をした。2セット目の撮影の途中から薄明となった。
この日から拡大率を下げて露出時間を短くした。またB2フィルターを、ラッテン#47Bフィルター(Kodak Gelatine)に変更した。

暗色模様が参考図のように少し捉えられるている。南極冠の一部が明るく、青く塗って範囲を示した。
他の方の解像度の良い画像では、南極冠は中央が暗く周辺部が明るくなっている。
これは、春分(λ=180°Ls)を過ぎた南極地は白夜になり、南極高緯度部から融解が始まっている為である。

南半球に拡がる暗部は、シレーンの海(M.Sirenum)からキムメリアの海(M.Cimmerium)にかけての暗帯で、
南極冠に接しては、クロノスの海(M Chronium)が濃度を増している。
北半球は、低地の砂漠地帯で、エリシウム(Elysium)がある経度だが捉えられていない。

画像をクリックすると、各フィルターで撮影した全画像を見ることが出来る。