火星 2020/10/01 (UTC)

 

 

by M.Murakami

9月は秋雨前線の停滞や台風の接近で夕方からの晴れ間がほとんど無く、惑星の撮影が出来なかった。
この日は久しぶりに夕方快晴となったが、木星の撮影後に火星の撮影は1回終わったところで曇られてしまう。
この時から、青色光のフィルターを2種類に増やしている。水蒸気の分布を捉えるのが目的で、今回は朝縁の明るさが捉えられた。
10月6日の最接近日を前に十分な大きさになっている。シーイングは7/10、透明度は3/5、中秋の名月が明るい。

火星面は、ソリス・ラクス(Solis L)が午後に廻り、マレ・シレーナム(M.Sirenum)の暗帯が午前に廻って来たところだある。

南半球の夕縁にはマレ・エリュトゥラエウム(M Erythraeum)からアウロラエ・シヌス(Aurorae S)の暗部が拡がり、 アガトダエモン
(Agathodaemon)が東に延びている。 ソリス・ラクス(Solis L)の南の、アオニウス・シヌス(Aonius S)からは、パシス(Phasis)が北へ走っている。

北半球では、夕縁にガンゲス(ganges)が、アウロラエ・シヌス(Aurorae S)に繋がる淡い暗帯で判る。
北半球の砂漠地帯には、タルシス(Tharsis)・アルカディア(Arcadia)からアマゾニス(Amazonis)が明るい。
次の淺井氏の同日の画像でも、アマゾニスにある、オリュムプス・モンス(Olympus Mons)が衝効果で、丸く明るく判る。
南半球のマレ・シレーナム(M.Sirenum)の暗帯に接しては、メムノニア(Memnonia)が拡がっている。

画像をクリックすると、各フィルターで撮影した全画像を見ることが出来る。