火星 2020/10/18 (UTC)

 

 

by M.Murakami

10月上旬から中旬にかけても天候は不順で雨の降る日も多く、観測が出来なかった。この日は風もなく穏やかな晴天となる。
はじめは眼視観測をして、その後撮影に移る。シーイングは5/10、透明度は4-3/5 とまずまずだった。
途中に雲が出てきて、インターバルが悪くなるが、40分間隔で5回の撮影が出来た。途中にはモニター画像を見てのコメントが残っている。

火星面は、暗色模様の賑やかなところで、
マレ・キムメリウム(M.Cimmeriu)が、隠れてゆくところから、ヘッラス(Hellas) シュルティス・マイヨル(Syrtis Mj)が 中央を過ぎて、
シヌス・サバエウス(S Sabaeus)、シヌスメリディアニ( S Meridiani)が正面に来て、マルガリティフェル・シヌス(Margaritifer S)
マレ・エリュトゥラエウム(M Erythraeum)等が見えてくる所までが捉えられた。

---- コメント ----
1. シーイングは4/10と少し悪くなる。Hellasは北東部が明るく南へと明帯が延びている。
Hellas中央のゼア・ラクス(Zea L)から東側は暗い。南極冠は小さくモニター画面上でも判る。

2. さらにシーイング3-4/10と低下する。 Syrtis Mjの夕方の夕靄を感じる。アエリア(Aeria)側が明るい。

3. シーイングは少し向上している。アエリア(Aeria)からアラビア(Arabia)の砂漠地帯が明るい。S Meridianiが入ってきている。

4. 12:30GMTには南から雲が出てくる。12:45GMTには雲が掛かってきて、撮影のインターバルが悪くなる。
シーイングは3/10。リビュア(Libia)が夕縁で明るい。アラム(Aram)にも明るさがある。

5. 13:30GMT、雲の消長が激しくB光では邪魔をされる。朝縁には朝靄が南半球側と赤道付近にある。

13:50GMT、再び晴れ間に出るがシーイングは悪くなる。ほぼ南中。14:00GMTには高積雲出てきて、火星が隠されて、撮影終了とする。
 

画像をクリックすると、各フィルターで撮影した全画像を見ることが出来る。