火星 2020/11/16 (UTC)
欠測を一日挟んでの撮影。黄雲発生五日目となり、この日はシーイングが良くなく、四回の撮影で南中前での終了となった。
火星面は、シヌス・サバエウス(S Sabaeus)からシヌス・メリディアニ(S Meridiani)の見えるところまで回転していて、
黄雲域の見えてくるのが、南中頃の遅い時刻になってきた。
黄雲域は灰色と白色に示した領域で、南側には淡い明るさがアルギュレ(Argyre)方向と、ソリス・ラクス(Solis L)側にも拡がっている。
前日の15日には、ソリス・ラクス方向(西側)への発展があって、タウマシア・フォエリックス (Thaumasia-Foelix)に明るさが達していた。
この日には、ソリス・ラクス本体も黄雲に覆われている。南半球では東側への拡がりはノアキス(Noachis)西部まで達しているようである。
マリネリス渓谷沿いの明るさは少し落ちてきているようであるが、チトニウス・ラクス(Tithonius L)の手前まで伸び込んでいる。
北半球では、クリュセ(Chryse-Xanthe)付近で再発があったようで、モニター上でも明るく見えているとのメモが残っている。
前日には、ニロケラス(Nilokeras)の北側にダストフロントが発生していて、そこからの共鳴のようである。
大きな画像には、同時刻の H Kudoh氏の画像を並べて、中央に出てきた黄雲域を解像度の良い画像で示している。
H Kudoh氏は、この日には多数の画像を撮影していて、興味のある現象を捉えている。リストからご覧いただきたい。
画像をクリックすると、各フィルターで撮影した全画像を見ることが出来る。
Copyright 2014-2020 一星会 (Isseikai)