火星 2020/12/23 (UTC)

 

 

by M.Murakami

前回の撮影との間隔が大きく空いてしまった。11月下旬には天候が不順だったことがあり撮影が続かなかった。
12月に入っては、視直径が落ちて撮影が難しくなったこと、冬場のシーイングの悪化などによる。今期最後の撮影となった。

12月中旬からは、木星と土星の夕方西空での接近の撮影に時間が取られて、火星の撮影が出来なかった。
この日は、21日の最接近のあとで、少し気持ちに余裕が出たときであった。

火星面は、ダストイベントの起きていたヘッラス(Hellas)からソリス・ラクス(Solis L)の地域をカバーしている。
アルギュレ(Argyre)から朝縁に向かっては、この期間に顕著に見られた雲帯の明るさが感じられる。
ダストベールの影響は12月には新しいイベントの発生もなく、だいぶ弱まり暗色模様は正常に見えている。
季節も進んで、マレ・アキダリウム(M Acidalium)の北には、発達中の北極雲が青白く写っている。


画像をクリックすると、各フィルターで撮影した全画像を見ることが出来る。