下弦過ぎ、月齢22.7の月面 2017/04/19(UTC)

作者名:
H.Asai

 

20日の朝、Celestron C11で撮影した月の画像です。シーイングはよくなく、強調画像のため、像があらくなってしまいました。

南半球にある、Claviusと北半球にあるCopernicus付近です。画像は上が北になっています。

by H.Asai

Claviusは、最も大きなクレーターの1つで、直径が225km、周囲の高さが3.5km、 クレーターの底の南から、左まわりに子供のクレーターがありだんだんと小さくなっていくのが特徴です。(Wikipedia参照)

 

by H.Asai

Copernicusは北半球のほぼ中央にあり、直径が93km、高さが3.8kmですが、周囲にはあまりクレーターがなく南半球のTychoと並んで、その光条が美しいものです。縁の形が6角形となっています。(Wikipedia参照)

 

また、クレーターの大きさ、高さ、形などによって、クレーターに落ちる太陽の影がいろいろとなって面白いです。

試に、影の長さから、太陽高度を求めてみました。

例えば、Copernicusのクレーターの影の長さは、およそ直径の1/5ですので、その長さは、18.6kmです。

周囲の高さが3.8kmですので、Copernicusの中心から見た太陽の高度は、arctan(3.8/18.6)となり、これは、約11度となります。

(クレーターの底が平らであるとの前提)

一方、Copernicusのすぐ北にあるGay-Lussac(直径26km、高さ0.8km)で同様に太陽の高度を求めると約9度となります。

両方とも大雑把な計算ですが、月面での日の入り間近です。

念のため、WinJuposで調べたところ、CM=6.5°W、昼夜の境界経度=11.2°W、

Copernicusの位置が(9.6°N、20.1°W)なので、太陽高度は約9度となり、Gay-Lussacの影から求めた高度と一致します。

Copernicusの場合、大きいので、影を作る縁は、中心から46.5km西へずれ、これは経度にすると、1.5°のずれとなり、

これを補正すると、高度は10.5度となり、計測値とほぼ一致します。