木星と土星の大接近 2020/12/21

by h. Kudoi at Cairns, Australia

今日の夕方までは見るだけにしようと思ったのですが、 天気が良さそうなので、撮影に挑戦することにしました。 スタックがうまくいくのかも興味深いところでした。 皆さんの機材のやり取りがとても参考になりました。

結局スタックは、ちょっと怪しいことが判明しました。 木星が少し歪んでいるようです。何回か撮影したのですが 木陰に隠れる直前に撮影したものに、大赤斑が写ってきたので、 これを採用しました。1500フレームBest 30%

木星に露出を合わせて、それ以外のものは、フォトショップで 明るさを上げています。本来は不自然な写真ですが、目で見ると 瞳孔が調節するので、こんな風に見えるのではないかと想像しています。

UF氏のコメント:

さすがですね、木星の縞も、土星の輪もはっきり出ています。

スタックはAS3でやられましたか。それともRegiStax6を使用しましたか。 スタック時のコツはどのようなものですか。

木星に合わせて露出すると、土星や木星の衛星はかなり暗くなると思いますが、 PSのレベル補正だけで明るさを出したのでしょうか。

デジカメの動画ファイルをASあるいはRegiStaxで直接読めるのでしょうか。

Kudo氏の返答:

スタックもRegiStax6を使いました。AS3は黒い部分が多いと Image Stabilizationが邪魔をしてAPを設定できないのです。 ウェブで見ると実際にAS3を使用している人がいるので、 やり方があるのだと思いますが、私には分かりませんでした。

Registax6はAP設定時に衛星の位置にもAPを置きました。 AS3では非常に効果がある方法ですが、RegiStax6での 効果は不明です。もしかすると私の画像にもタイタンが 写っているのかもしれませんがAPを置き忘れたので やり直しが必要かもしれません。 土星は少し暗いですが、約500コマをスタックしているので 少々のトーンカーブ調整では問題ありません。土星や衛星をもっと 明るくすることも可能ですが、さすがに不自然かと思い、 暗めにしておきました。

今回使用したはProStarという安いガイド用のCMOSです。 普段は惑星撮影時の導入用に使用しているものです。 フィルターを付けていないので、Canon EF1.4xIIと組み合わせ られるようになっていたので、今回はこれを使用しました。

カメラの動画をRegistax6で処理できるかどうかは分かりませんが、 RegiStax6はMpegも処理できるようなので、Mpegに変換してから 試す価値はあるかもしれません。本来であればaviを使うのが普通ですが、 他形式のデータをAVIに変換したものは、癖があって処理できなかった と記憶しています。(今はできるかもしれませんが)

余談ですが、今回使用したEF1.4xIIは7DとEF70-200 4.0Lに 取り付けた状態で海水に水没させたものです。 落下した衝撃でレンズも真っぷたつでした。 このテレコンはすでに回路が死んでおり、カメラに応答しない ため天体写真専用にしました。カメラ屋の話では、海水に 沈めたものは修理できないそうです。 この後でシグマのテレコン1.4EXDCを中古で安く購入したのですが、 フルサイズで周辺部のケラレが醜いですね。キャノンの テレコンは高額ですが、それだけの価値はあるということが 分かりました。それと同時に、シグマはこんなテレコンでユーザー が納得するのだと思っていることにも驚きました。