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太陽用の分光器の作成 2022年1月3日
- 作者名
- U. Fujioka
以前から太陽用の分光器を作成したいと思っており、部材を集めてきました。
ただ太陽の像を結ばせる望遠鏡のほかに、像の一部取り出すスリット、スリットの光を平行光に直すコリメーター、 回折格子、回折した光を結像させるレンズなどが必要で装置も大きくなるので二の足を踏んで作成に至っておりませんでした。
太陽用の分光器(SHG:Spectroheliograph) はフランスを中心にヨーロッパでは結構作られているようです。 アマチュア用SHGの書籍も出版されています。
最近(2021年1月ごろかそのちょっと前)になってフランス人のChristian BuilさんがSol'Ex (Solar Explore) projectとして 微細幅(10μ)のスリット、比較的短焦点のコリメーター、結像レンズと微細なピクセルのCMOSカメラを組み合わせたSHGを発表されました。
使用するスリット、レンズ、回折格子はフランスの分光器メーカーで安価に販売されており、その他の部材のほとんどは3Dプリンターで作成します。
Sol'Ex: Presentation-en (astrosurf.com)
WEBサイトには原理の他、組み立て、調整、撮影、画像処理方法などが詳細に掲載されており、 これなら比較的簡単に作れそうだと思い昨年12月中旬から作成し始めました。 3Dプリンターは使ったことがなかったので1か月以上時間がかかると思っていたのですが、発注した部材も早期に入手でき、 思った以上に順調に事が進み昨日(12/31)テスト撮影にこぎつけました。 この時はあまり良い結果が得られなかったのですが多少調整し直して、ある程度絵になりました。
Ha画像機材は次の通りです。
- 口径80mm、F6屈折望遠鏡、Baaderハーシェルプリズム、Sol'Ex分光器、ASI178MM CMOSカメラ
望遠鏡で得られる太陽像がスリット長さ(4.5mm)よりちょっと長いので太陽像の一部が欠けています。
ついでに白色光でも撮影してみました。機材は次の通りです。
口径80mm、F6屈折望遠鏡、Baaderハーシェルプリズム、 1.8ND + Baader Solar Continuumフィルター、ASI178MM CMOSカメラ
以下は撮影機材の画像です。